1ON1ミーティング

1on1ミーティングの意義

このページでは、社員の成長や育成に大きな効果がある1on1ミーティングについてご案内いたします。

1on1ミーティングは、もともとはコーチングの手法の1つであり、アメリカのシリコンバレーの企業で実施されていました。

そこから、ヤフーを始めとする日本の企業でも導入され、社員の成長に良い効果があるということがわかり、現在導入する企業が増えているミーティング手法です。

では、まずはこの1on1ミーティングは従来のミーティングとどのように違うのかを見ていきます。

従来のミーティングや指導・面談では、以下のような場面があります。

  • 上司飲み会での飲みニケーション
  • 期末での評価面談
  • 日常のOJTで起こる指導・注意などのダメ出し面談

上記のような、今までのよくある打合せ、面談では「上司が話し、部下は主に聞き役」であるという特徴があります。

上司は指導、アドバイスなどを行うためにたくさん話し、その話を部下が黙って聞いている、という構図です。

この構図では、部下は「指導ばかりで面談は、辛い・嫌い」というイメージを持ってしまいます。

このような従来の上司が一方的に指導するスタイルの面談ではなく、1on1ミーティングは、「部下の話を聞く」、「部下のための時間」となります。ここが大きな違いです。

1onミーティングは以下のような特徴があります。

  • 月1回などの短いスパンで実施する
  • 上司と部下が1対1で行う
  • 上司のためではなく部下のための時間
  • 上司の役目は基本的には聞き役

1on1ミーティングの目的

1on1ミーティングの目的は主に以下の3つとされています。

 

①社員の育成

上司と1対1で面談し、自分で話すことで、自分自身で気づいてもらい、上司は部下の成長をサポートする役目を担います。人が成長するためには、アドバイスもさることながら、に自己内省し、自分自身で「気づく」ことが重要です。1on1ミーティングでは、極力上司からのアドバイスよりも、部下自身での「気づき」を促すのが目的の1つとなります。

 

②マインド・メンタルケア

普段の仕事中には話しにくいことも、1on1ミーティングでじっくりと部下の話を聞き、悩みを早期に吸い上げることでモチベーションダウン、メンタルヘルスの予防や離職等を防ぐ目的があります。

 

③評価のギャップ解消

通常、1on1ミーティングのない会社では、自分自身の評価は年に1度実施される上司とのフォーマルな期末の評価面談でフィードバックをうけることが多くなります。

そうなると、上司(会社)と部下自身が感じる評価のズレが期末で一期に表面化することになり、しばしば評価のギャップが生まれ納得感のない人事評価につながります。このギャップを解消するために、日頃から1on1ミーティングで上司と部下で評価に関する認識のすり合わせを行います。

1on1ミーティングで起こりがちな失敗例

1on1ミーティングを実施する企業が最近増えてきているとはいえ、中小企業ではまだまだなじみのなく、導入する際には上司であるマネージャーには負荷が生じます。

中小企業では上司であるマネージャー自身もプレーヤーとしての役割を負うプレイングマネージャーであることがほとんどであり、忙しい、面倒といった時間的な問題な理由や部下の指導・育成が苦手、無駄という意識も手伝い、うまく活用できないことも考えられます。

1on1ミーティングを導入した際に起こりがちな失敗例をご紹介致します。

 

①不平不満で終わり、対立を生む

人間関係が構築できていない上司と部下の1対1の面談では、部下の話を聞くと上司批判や会社批判がでることがよくあります。

この時に、上司側も感情的になり反論をし対抗してしまうと、単なる文句の言い合いになることや、不平不満だけで終わってしまうことも考えられます。

 

②実施することが目的化してしまい形骸化する

1on1の実施が決まり、しぶしぶ義務感だけでマネージャーがやってしまうと、社員の成長や育成といった目的が失われ、1on1ミーティングの実施が「目的」になります。

こうなってしまうと、せっかく上司と部下、双方の貴重な時間を使って1on1ミーティングを実施する意味がなくなってしまいます。

 

③1on1がやりっぱなしになり、上司・部下ともに反省をしない

1on1ミーティングは継続性が大事です。前回聞いたことを踏まえ、今後どうしていくか?といったことについて記録やメモがとられず、毎回、「前回何を話したんだっけ?」という状況に上司と部下双方がなってしまうと、せっかくの1on1ミーティングの意義が減ってしまいます。また、上司側も1on1ミーティングは、毎回自己内省と気づきの場です。

今回の1on1ミーティングは部下の話をきちんと聴けたかどうか?気づきを与える質問ができたか?部下のための時間になったか?といった自己内省をするべきですが、しない場合は改善することができません。

1on1ミーティングの導入方法、進め方

1on1ミーティングの導入と実施は以下のような流れで進めていくことをお勧め致します。

①トップメッセージ

②面談シート作成

③日程調整~準備

④1on1実施

⑤記録・共有

⑥上司振り返り(上司の自己内省)

 

導入のタイミングでは、トップから実施背景として「なぜやるのか?」、そして、ビジョンとして「会社、上司、部下がそれぞれがこれからどうなっていくか?」という点に対してメッセージを発信し、1on1ミーティングの意義や意味を浸透させる必要があります。

 

その後、自己内省(気づき)と期待値のすり合わせという1on1ミーティングの目的から逆算して面談シート内容を考え作成します。

面談シートは特になくても実施はできますが、例えば管理職ごとに話す、聴く内容がブレてしまうと実施内容に不一致が起こってしまいます。そのため、導入時期はある程度の「型」があった方が、1on1ミーティングを実施する上司・マネージャーとしても、やりやすいといえます。

 

その他、実施前には事前準備を行うことや、実施したあとの面談記録をきちんと取り、次回に活かすといったことも必要です。

 

こういったことは、1つ1つは難しいことではありませんが、実際にやるとなると、何からどのように始めればいいのかがわからないといったこともあります。

弊社では、人事評価制度、上司からのフィードバックを上手く運用するためにも、1on1ミーティングの実施をお勧めし、導入のサポートを行っています。

1on1ミーティングの導入を検討している方、人事評価制度に組み込みたい企業はぜひ一度ご相談下さい。

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