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人事評価制度と就業規則

人事評価はそもそも経営側の専権事項

経営者(会社側)の権利の1つに「人事権」があります。

社員の人事評価を行うことは、この人事権に含まれます。

そのため、本来人事評価について、経営者(会社側)がどのように実施するかは、経営者(会社側)に大幅な裁量権が認められています。

  • どのような能力を、会社において重要なものと評価するか?
  • どの程度のことができていたら良い評価とするか?普通の評価とするか?
  • 人事評価の結果、どのような処遇にするか?

これらは、経営者(会社側)の匙加減でもあります。

しかし、だからこそ、人事評価は経営者の好き嫌いによって決まる、公平ではない、評価基準が曖昧といった社員にとっての不満につながっているという実態があります。

このページをご覧頂いている方も、そういった現状を理解しているからこそ、「人事評価の仕組みや評価の基準は社員にオープンにするべきだ」という考えを持たれていると思います。

人事評価規程は会社に必須なのか?

人事評価規程は就業規則における「相対的必要記載事項」と位置付けられています。

規程を定めるかどうかについては会社の自由です。しかし、ルールを定めた場合には必ず記載しなければならない事項となります。

そのため、明確なルールになっていないのであれば、人事評価規程は作成する必要はありません。

簡単にいえば、社内に制度として人事評価の仕組みがないのであれば、当然ながら人事評価規程は必要ありません。

社員の不満を解消するために、「人事評価のルールを明確にする」という目的がある以上、作成したルールを人事評価規程として明文化し、社員にオープンにする必要があるのは前提条件となります。

人事評価のルールを経営者が考えた。でも、オープンにはしない。自分だけ(もしくは取締役のみ)が知っている。評価基準も社員には知らせない。

このような状況では、社員の不満を解消し、社員を成長させる仕組みとして人事評価制度を作成する意味がそもそもなくなってしまいます。

社内の制度として人事評価制度を作った場合には、その制度の内容を人事評価制度に定める必要があります。

人事評価制度設計上の就業規則の注意点

人事評価制度を設計またはリニューアルし、就業規則や賃金規程、人事評価規程を作成する際の一番の注意点は就業規則の不利益変更です。

人事評価制度を検討していくと、現在の労働条件よりも、待遇が悪化する(可能性のある)制度を導入することが起こります。

例えば、今までは人事評価がなかった会社に、人事評価制度を新たに導入し毎年の人事評価の結果、賃金が下がる可能性のある制度を導入するようなケースです。

このようなケースは、就業規則の不利益変更に該当することが考えられ、安易に会社側が一方的に変更することができなくなります。

人事評価規程の作成は誰に頼む?

人事評価制度を作成、改定した場合はその内容を就業規則、賃金規程、人事評価規程に落とし込む必要があります。

この作業は、就業規則や賃金規程の改定といった「就業規則の変更」業務となります。

就業規則の変更業務が最も得意な人は、社会保険労務士となります。

人事コンサルタントや人事コンサル会社と社会保険労務士や社会保険労務士法人との違いはこの就業規則の整備の部分にあるといってもいいでしょう。

制度の設計や運用は人事コンサルタントに依頼したとしても、就業規則の変更や整備は社会保険労務士が日常的に実施しており、経験も豊富です。

人事コンサル会社によっては、コンサル会社と提携している社会保険労務士を紹介してくれるケースもあるでしょう。

サービス範囲の中に「就業規則の変更業務」が含まれるかといった点も、人事評価制度を依頼する際のポイントとなります。

なお、就業規則についてもっと知りたい方は以下のサイトにて詳しくポイントを解説しています。合わせてご案内いたします。

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