相談事例:就業規則や賃金規程の改定と合わせて新たに人事評価制度を導入したいと思っています。どのように進めていくのがいいでしょうか?

就業規則の改定と人事評価制度

相談者:会社経営者

弊社は20人程度のIT業の会社です。

現在就業規則や賃金規程のリニューアルを考えており、今回の改定と合わせて新たに人事評価制度を導入したいと計画しています。

どのように進めていくのがいいでしょうか?

回答:社会保険労務士

就業規則や賃金規程の改定と合わせて人事評価制度を新たに導入したいのですね。

その場合は、人事評価制度における評価基準作りからまずは着手するのが宜しいかと思います。

賃金規程の整備は、人事評価制度の設計ができたあとに、その評価結果をどのように反映するかを決めていきます。

人事評価制度で重要なのが、やはり評価基準

新たに人事評価制度を導入する場合、まずは自社の評価基準を作りましょう。

作り方のステップは、評価の要素・項目を決めていきます。これは、例えば営業職であれば「営業力」、「提案力」、「顧客対応力」などのような評価の要素になります。

評価要素が決まれば、次にこれらの評価要素の会社としての基準を決めていきます。

どのレベルを会社としてもとめるのか、どんなことができれば低評価なのか、高評価なのか、言い換えると何をもって「できている」、「できていない」を判断するのかその判断の指標を作っていきます。

なお、評価要素を検討する際には、部署ごとや職種ごとにこれらの評価要素を分けて作成するのか、またはある程度部署や職種が変わっても同一の評価要素で評価をしていいのかは会社によります。

当然ながらこの評価要素が増えれば増えるほど、評価基準の作成に時間と手間がかかります。

また、評価要素を多く設定したいという考えもありますが、項目が多くなるとそれだけ焦点がぼやけることにも繋がります。

自社にとって最重要と考えられる評価要素に絞り込むことが重要です。

評価結果をどのように賃金に反映させるかも重要

評価基準が出来上がったら、次にやることは評価結果の賃金への反映方法を検討です。

最近は、人事評価結果と賃金を切り離し、賃金への反映(昇給)については、会社の業績によってある程度柔軟性を持たせたい、という要望をお聞きすることが増えてきています。

賃金への反映のさせ方についても、昇給と賞与、それぞれ考える必要があります。

これらの評価結果の賃金への反映方法の仕組みがまとまったら、人事評価規程と賃金規程を整備していきます。

賃金への反映方法については、どこまで社内にオープンにするのか、賃金規程に明文化するのか、という点も検討事項となります。

例えば、賃金テーブルを作成した方がいいか?という点についてはメリット、デメリット両方があるため、会社の考え次第となります。

賃金規程に賃金テーブルを載せた場合、社員にとっては年収の水準や昇給の内容が把握できますので安心感に繋がるというメリットがあります。

一方で、賃金テーブルを載せた場合は、ルールに基づいた昇給額を保障し「約束」することになりますので、会社としてはルールに縛られることにもなります。

賞与などの算定基準や算定式なども同様です。社員としては、できるだけ算定式を明確にして欲しいと考えていますが、どこまでオープンにするのか、約束するのかは経営側・会社側での判断となります。

 

不安な点は社会保険労務士へ相談しよう

評価基準の作成や賃金規程の整備といったことは、なかなか自社だけで対応することは難しいと言えます。

評価基準のおおよその方向性が固まったとしても、それらをうまく言語化するためには、会話の壁打ちをしながら、うまく評価基準として完成させていく必要があります。

弊社では、このような会社ごとの評価基準作りのサポートを始めとした人事評価制度の導入支援、それに伴う就業規則や賃金規程の整備を実施しています。

不安な点やサポートの希望があれば、ぜひ一度ご相談下さい。

人事制度コンサルティングのご紹介

人事制度にご興味を持たれた方は以下のページもぜひご一読ください。

人事評価制度のお問い合わせはこちら

東京都千代田区のコントリビュート社会保険労務士法人のホームページにお越しいただき、ありがとうございます。当法人では中小企業の人事評価制度作成、改定、運用のサポートを実施しております。

※ZOOMでのオンラインミーティングも対応可能です。

■東京都千代田区神田錦町3-6 D'sVARIE神田錦町602
■受付時間:10:00~19:00(土日祝を除く)

03-6264-8320

お問合せはこちら

お電話でのお問合せはこちら

03-6264-8320

フォームでのお問合せは24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。